国防と農業 2014 4 26
今回のオバマ大統領の訪日をめぐって、
日本のマスコミの報道を見ていると、
大統領が日本の尖閣諸島の防衛に関して、
立場を明確にしたことに関して、
「成果」のように報道していますが、
そもそも、このような発想がおかしいのです。
自分の国は、自分で守る。
これが、世界の常識です。
それなのに、なぜアメリカに頼ろうとするのか。
日本は、アメリカの保護国なのか。
もちろん、国が貧しくて、
兵器を買うことができない中小の国が、
アメリカの軍事力に頼るのは、仕方ないことでしょう。
しかし、日本は、そんなに貧しい国ですか。
いや、日本は、兵器を買うどころか、
自力で兵器を開発できる工業力を持っています。
それなのに、アメリカに守ってもらうと考えてしまうのは、
日本人の頭の中が、いまだに「GHQ占領時代」の発想だからです。
もう一度書きますが、
自分の国は、自分で守る。
これが、世界の常識です。
次に、農業について書きます。
日米の貿易に関しては、農業が大きなテーマとなっています。
私は、農村の典型的な農家に生まれました。
その私が子供の頃から思っていたことは、
「農業は、あまりにも規制が多すぎる。
さらに、昔からの慣習に縛られている。
これでは、未来もないし、成功もない」
これが、私が農村を出て東京の大学を目指した最大の理由です。
父は、常に農業の経営努力に励み、勉強熱心でした。
「画期的な農業をしている人がいる」と聞くと、
たとえ遠く離れていても、何時間も車を運転して、
新しい農業を見に行き、勉強を重ねたのです。
あるいは、他の県に良質の土があると聞くと、
わざわざダンプカーを借りて、良質の土を買いに行ったのです。
私は、「それでも成功しないだろう」と思っていました。
なぜならば、日本の農業は、あまりにも規制が多く、
昔からの慣習に縛られていたからです。
農民は、政府から見れば、
江戸時代と同じように「生かさず殺さず」なのか。
農業で成功してはいけないのか。
青少年期の私は、こう思っていたのです。
「農業では成功させないぞ」という「見えない力」が働いている。